全前における回復コンボの重要性

皇も終わったので全前について。あまり書きすぎると某軍師に怒られそうなので少しだけ。

皇を前に全前に追加されたルール。四天昇勢の特性はステ上昇速度と維持性能の向上。復起万回の特性は回復コンボによる回復行動時の能力増効果の向上。この二つのルールの内、戦略上重要になるのは四天昇勢よりも復起万回だと思います。というのも四天昇勢は登場以前に比べて戦略、デッキに与える影響は殆どありませんが、復起万回は『回復コンボ=応援コンボ』とも言える内容で今までになかった要素。なのですが、この回復行動を退却からの復帰に限定して考えている人が多い様に思えます。最近のルール傾向も武芸か連舞のどちらか一方が最低でも組み込まれていることが多く、四天+復起でステを作りやすいという性質からも、例えば武芸ルールの場合、星で攻撃コンボをひたすら積んで仕掛け前に流転を使えば良い様にも思えます。確かに攻撃コンボと回復コンボも同じコンボ数であれば単純な効果倍率は攻撃の方が上なので一理あります。

では次の計算式を見てください。

x * y = z

2 * 4 = 8
(2+2) * 4 = 16
2 * (4+2) = 12
(2+1) * (4+1) = 15

増加量を固定した場合、xとyのどちらに加算したほうが効果があるかを表しています。ここから読み取れるのはxとyを比較して低い方に加算したほうがより効果が高まるという傾向です。回復コンボをx、攻撃コンボをyとして同じ数だけコンボを積むのであれば効果の低い回復コンボを積んだ方が効果があると言えます。勿論、xとyの基点と同じ行動回数によるそれぞれの加算値を変動させていくと傾向は変わってきます。攻撃と回復ではコンボ上昇速度が異なるので、例として挙げている傾向がそのまますべてのケースに該当する訳ではありませんが、回復コンボを意図的に積み上げるというのはとても重要です。

※気になる人は、数値を変えて試算してみると良いです。

軍師について考えてみる

まえがき

連合メンバーと話していたりする中で改めて軍師って何だろうと自分でも振り返り。

『軍師』「戦略』『戦術』これらの言葉の意味はWikipediaとかで何となくの意味は解ると思うので言葉自体の説明は省略します。

軍師とは

炎舞で軍師と問えば大抵の人が合戦中に指示を出す人と答えますが、本来の意味で言えばそれはただの指揮官であって軍師ではありません。じゃあ軍師って何かと問われれば、盟主や補佐と一緒になって連合運営をしていくのが軍師だと思っています。

連合運営?盟主と何が違うの?

権限が違います(炎舞内の『盟主権限機能』とは違う意味です)。盟主は連合における最高権限者ですべての事案(人の出入り、戦略、運営方針...etc)における最終決定権を有しています。ですが軍師はあくまでも合戦の戦略面において盟主を助ける存在でしかありません。軍師が連合を仕切るのは運営上大問題ですが、盟主が戦略を仕切るのは全く問題ありません。

軍師に必要なもの

説明力・理解力・分析力・探求心・好奇心...などいくつもありますが、何が一番大切かと言われたら私は信頼を上げます。必勝の戦略が出来たとしても誰も聞いてくれなければオオカミ少年が叫んでいるのと同じです。連合全員から得ることが理想ですが、連合運営という意味では盟主にさえ信頼されていれば問題ありません(軍師のメンタルが心配になりますが)。

あとがき

炎舞内で使われる『軍師』というキーワードは『軍師』本来の意味とは別物になっています。このブログでも以前は『○○は軍師じゃない』みたいなことを書いていますが『炎舞の軍師』として見ればそれが普通になっていたりするし、現実の世界でも言葉の意味(※)はもはや不変ではないので、『軍師とはこう在るべき』という思いに拘る必要は無いのかなと思います。

※とはいえ、言葉本来の意味を蔑ろにしてしまうのは好みでは無いです。私も言葉の意味を間違えることは多々ありますが。

皇決勝戦の戦略考察

まえがき

エルドラドの皆さん、覇に続き皇タイトルおめでとうございます。
敗れたエースも恐らく皇のために設立した連合だと思いますが、短期間で決勝に到達できる連合に仕上げるのは凄いです。全前は戦力値が重要とは言えそれだけで勝てるほど単純ではないですからね。

いつものように勝手に考察を書きますが、あくまでも私個人の見解ですのでご了承下さい。

開幕

  • エルドラ:回生(335)→中国(2900)→星(6100)→雲(8100)
  • エース:回生(3300)→星(6000)→雲(10300)→一意(10900)

奥義の後ろの()の数値はその奥義終わり時点の攻撃コンボ数。立ち上がり、エルドラは攻撃と宵闇が混ざっているのに対してエース側は徹底的に宵闇連打。HPの出来上がっていない開幕の宵闇連打は強力でマウントを取れれば一方的にHP・コンボを伸ばせます。ここでの宵闇連打は先にHPを作るためではなくコンボを先行するのが狙いだと思います。その意図はエルドラの星でも見て取れます。ポイントが並ぶまでは応戦していますが抜かれた瞬間に退却体制にシフト(残念ながら1名退却できずにいましたが)。エルドラの素早い中国投入も流石の対応。2手目に星を入れてしまっていたらコンボ差はもっと開いていたと思います。

雲ミラーになっての動きも対照的でした。エルドラは早々のスキル整理(数名?)に対してエースは徹底して回復コンボ積み。先に雲の切れるエースは宵闇を誘いたいのでルール・時間帯的に一番火力が出て補助倍率も無い一意を選択。エルドラの雲有効時間も完全退却で徹底してコンボ先行を維持する狙い。エースに退却されたエルドラは回復コンボ積み。というか他に出来ることがありません。この時点では状況的にエース優勢。

中盤

  • エルドラ:沖天(11400)→兵法(13200)→猛戦(17100)
  • エース:鬼謀(15100)→和議(19700)

兵法はコンプラは付きませんが消費-5で発動中絶え間なく宵闇連打が可能。HPは出来上がっているのでマウント圧倒されることはないと思いますが、コンボ差を縮められるのを嫌ってかエースはここでも退却。兵法を見てから退却したように見えましたが、ルール的には寝てしまってもステを底まで落とされることは無いし、仮に落ちてもすぐに戻せるので最初からこの時間は寝るつもりだったのかも知れません。コンボ先行して寝過ごす事でコンボ差維持と宵闇温存、鬼謀であれば相手のステ上昇速度も落とせるので寝過ごす不利を最小限にできます。対するエルドラはこの間に回復連打。単純にコンボだけなら天計ですが、エースが寝る可能性も考慮しての兵法でしょうか。兵法であれば寝られても回復コンボの速度を上げることになるのでこの返しも好手。この時点でステ・回復コンボはエルドラ優勢。攻撃コンボはエース優勢。この状況は覇の決勝戦での確固vs四面を思い出しました。

終盤

  • エルドラ:猛戦(17100)→(18500)神懸り(25000)
  • エース:和議(19700)→(21500)神懸→不落城(30000)

和議はスキル調整と攻ステ差を埋めるための選択。考えにくいですがエルドラが対処を間違えれば先行も視野に(全前は啄木鳥が目立っていますが和議も十分に強いです)。対するエルドラは猛戦。和議に対する猛戦はダメージレースと時間で後れを取らないための選択だと思います。理屈は解りますが下位連合が真似をすると合戦を決めかねない組み合わせですね。全員の履歴は拾っていませんがエース側の方がダメージが出ていたように見えました。両者ここで最後のスキル整理。

神懸り発動からが両者の本番。エースの神懸りが約60s先行で発動。時点のコンボ数はエース優勢でポイントは互角。エルドラの神懸り発動時点でエース70兆リード。エース神懸り120s経過、まだ70兆リード。180s経過で横並びに。この時点でエルドラ残り150s、エース90s。210s経過でエルドラが逆に70兆のリード。ここからは徐々に差が開いて勝負あり。ラストのエースの不落城は単に予定消化だと思います。

総括

エースのとった戦略は恐らくポイント先行からの抑え込み。格上に対抗する戦略としてはシンプルですが、そこに至るまでの組み立ては流石です。少しでも相手有利な状況は削っていくという行動を徹底している辺りに狂気すら感じました(←褒めてます)。

敗因として考えられるのはマウントのタイミングを引きつけ過ぎてしまった。或いは鬼謀で寝た際に想定以上にステ差を作られてしまった点でしょうか。但し、鬼謀でコンボ差を無理に抑えようとすると最終抑え込みでの宵闇不足が懸念されるのでやはり寝るのが正解?そうなるとタイミングの見極めが重要。タイミングが後ろにずれる分には問題ないのですが、前倒しするとなると難しい。予め決められたタイミングに向かってスキル消費をしていくとタイミングを逃すので予定よりも先行して消費するくらいで感じで行かないと実戦での切替調整は難しいです。

エース側視点で記述してしまっていますが、エルドラの戦術も素晴らしく悪手が見つかりません。最終ポイントだけを比較してしまうとエルドラの圧勝に見えるかも知れませんが、エースが勝ちを狙いに行ったが故の点差だと思います。