全前考察

まえがき

 全前についての考察記事。具体的な内容というよりも考え方中心の内容になります。

 今回は天一トーナメント考察はやってません。決勝は久しぶりの接戦でしたが、全体の流れとしては補助効果の取り合いからの絆勝負。不敗があるとはいえ絆の相性は重要なので、どちらもその点を意識した差し合いで互いに悪手は無く、勝敗を分けたのはやはり熊に見えました。基本的には先出熊に対しては同期の鰐かずらし猿以外は後追い側が不利です。また、戦略面での差別化ポイントは役割分担の割り振りにあるように思います。あくまでもトーナメントクラスに限った話ですが、各役割毎にみたデッキで差をつけるのは難しいんじゃないでしょうか。役割分担って立ち回りとデッキ両方解析しないと読み取り切れないので考察が半端になるので止めておきます(本音は単に履歴を拾うのが面倒なだけです)。

 リーグクラスでは戦略やデッキによる差別化要素は勿論あるものの、勝敗のファクターは相変わらず参戦人数です。とはいえ何もやらないよりは工夫をした方が良いことは変わりません。

立ち回り

 これに関しては広く普及していると思うので釈迦に説法ですが、デッキを作る際には立ち回りを決めてから作り始めるのが良いです。立ち回りによってスキルやカードの優先度が変わってくるからです。ということで、まずは全前の立ち回りを考えます。合戦中の立ち回りは大きく分けると攻めと守りの二つしかありません。これを細かく分解していきます。

  • 攻め
    • 山場での行動
      • 強打を撃つ
      • 相手のステを下げる
      • 味方のステを上げる
      • 自分のステを上げる
        • 強打を撃つ為
        • 懸日、降月の参照用
      • 味方を起こす
    • 下準備
      • コンボを積む
        • 前コンボ
        • 回復コンボ(回復は正確にはコンボではありませんが、便宜上コンボと表記)
      • 各種回数を稼ぐ
  • 守り
    • 山場での行動
      • 相手のステを下げる
      • 味方の防ステを上げる
      • 相手を退却させる
      • 味方を起こす

役割分担

 細かく分けたもの要素に対して、大きくアタッカーとサポーターの二つに分けてマーキングしてみます。

★:アタッカー
□:サポーター

  • 攻め
    • 山場での行動
      • 強打を撃つ:★□
      • 相手のステを下げる:★
      • 味方のステを上げる:□
      • 自分のステを上げる:
        • 強打を撃つ為:★
        • 懸日、降月の参照用:□
      • 味方を起こす:□
    • 下準備
      • コンボを積む:
        • 前コンボ:★
        • 回復コンボ:□
      • 各種回数を稼ぐ:★□
  • 守り
    • 山場での行動
      • 相手のステを下げる:★
      • 味方の防ステを上げる:□
      • 相手を退却させる:★□
      • 味方を起こす:□

役割&デッキ方針の考え方

 結論から言うと、行動の軸を作ってそれとシナジーのある行動を組み込んで良く考えが良いです。

 例えば、アタッカーとして打点を取ることを軸に考えます。打点を取ろうとすると火力補助を多く積みます。そうすると下げの効果量も大きくなるので、打点重視と下げはシナジーがあると言えます。サポーターも知勇ガン積みすることでベース戦力が上がるためこちらも下げの効果量を大きくしますが、ベース戦力と火力補助は基本的には火力補助の方が影響が大きい(知勇と火力補助の比率によって変わりますが本筋から外れるので割愛)のでアタッカーと比較してそれほど下げることはできません。

 サポーターであればステ作りを軸に考えて知勇or甘露と能力増補助を多く積みます。ベース戦力が上がると言う事は連合全体の中で高いステに到達することができます。そうなると懸日、降月による参照とのシナジーがあります。参照の役割を果たすなら自身のアタックを目的にしなくても野生や深知で攻ステを上げるのも有用。またそこまでするのであれば各火力補助を1個積みして千軍のみを撃つということも可能です。火力補助を積むことで上げ効果量が下がりますがそこはトレードオフ

 補助や前スキルが足りていない状況であれば攻撃コンプラ特化もありですが、前コンボはアタッカー全員のコンプラ補助で稼ぐ方針の方が良いです。まえがきに書いたように現環境の全前は補助発動アップの奥義が重要です。回復コンボ加算は英気のみなので回復コンボの速度を上げるためには補助発動アップの奥義を使いたい。回復コンボの速度が上がれば攻撃コンボの時間も確保できるので結果的に火力を底上げすることができます。英気が少ない場合は兵法や神算によるAP減で回復コンボを稼ぐのもありです。補助発動アップ奥義の使用頻度が増えるなら攻撃コンプラ補助を60%程度を目安に積んでもそれなりのコンボ加算が期待できます。コンボを補助で稼ぐ一番の理由は前継承枠が強打と上げ下げだけで埋まるからです。

コスト25の前継承

 全前デッキにおける最重要事項はコスト25の前継承枠の使い方です。通常と全前で違うのは能力増減効果に対して小隊長効果を乗せることが出来ない点ですが、コスト25への継承によってスキル効果を上げることが可能です。ここに強打、上げ、下げをどういうバランスで組み込んでいくかが一番の差別化ポイントになると思います。アタッカーであれば3要素バランス良く、サポーターであれば上げ重視をベースに役割に応じて調整すると良いです。

 継承の際に考慮が必要なのが匠とノーマルの継承のさせ方。コスト25凸効果の仕様変更時にも書いた内容ですが、六道は上限無しなので総量を重視するなら全て匠、瞬発力重視なら25へ匠、24以下へノーマル、バランス重視なら25へノーマル、24以下へ匠。御使いは上限20なので25へ匠、24以下へノーマル。など組み合わせ方は様々ですが、結構差が出てくるので適当に付けずに明確な目標を立てて振り分けるのが良いです。

 以下設定例。

  • アタッカー
    • 25:千軍匠、千軍、偉才匠、ノーマル六道
    • 24以下:六道匠、御使い匠、士気匠、野生匠
  • サポーター(ステ参照)
    • 25:千軍匠、偉才匠、野生匠、
    • 24以下:御使い匠、士気匠、六道匠、常備、以心
  • サポーター(ステ参照以外)
    • 25:御使い匠、士気匠、鉄壁
    • 24以下:六道匠、常備、以心

 アタッカーは自ステ上昇重視。偉才匠があるなら不純物が混じりにくいのでそちら優先で野生は火車最上などに匠継承。偉才無しなら火車最上はノーマルのままにして野生匠はコスト25へ。六道は熊だけを考えるなら瞬発力重視が良いですが、相手が多すぎてアタッカーに当たらなければいまいちなのと、熊カウンターなどの場面も考慮するなら全体効果量を上げながら熊にノーマル六道を狙い撃つのが良いと思います。六道匠の数が少なくて24以下を匠で埋め切れない状態ならコスト25にも六道匠を継承して総量重視で熊以外にノーマルを撃って不足した際に匠も使用。或いはその分御使い匠や士気匠をコスト25に格上げ。

 サポーターはステ参照目的なら自ステ重視で偉才匠、野生匠、アタック兼務できるなら千軍匠も。それ以外の場合は御使い匠と不足するなら士気匠、熊の守りを重視するなら鉄壁も優秀です。スキル不足分はアタッカー同様に御使いや士気を格上げ。ステ上げだけを考えると以心よりも御使いノーマルとかの方が良いのですが、抜刀、月影、宵闇で倒された際のフォローも考えると以心もある程度は確保しておきたいです。

 前継承は単独で考えるか班分け行動で考えるかでバランスが変わるので難しいです。例えば熊の防御に六道を全員で撃ってしまうと自軍の防ステが確保できずに抜かれてしまう可能性が出てきます。ダメージ計算上攻防差はかなり重要なので防御時に味方のステを上げることはとても大事です。そうなると全員で下げるよりも上げ下げそれぞれ得意なアタッカーとサポーターで役割分担をする方が結果的に被ダメを抑えることに繋がります。

あとがき

 役割の設定例は色々ありますが、単独か班行動かで変わってくるのと、スキル保有状況でも大きく変わるので省略しています。また、デッキの作りこみで勘違いして欲しくないのは、あくまでもシナジーがあると尚良いというだけです。結局は各自の手札の中で組み合わせて作っていくしかないので、サポーターが下げを行ったり、一つの役割に徹するのが間違いと言う事ではないです。ただ、役割に拘り過ぎて100%それに寄せきるよりも、そのリソースをほんの少し削って他に割り当てることで連合全体の利に繋がることもある。という考えも持ってもらえれば良いと思います。