陣略の戦術考察記事

こういった記事の際に何時も書いていますが、これらの内容がそのまま活用できるとは限りません。戦略・戦術には必ず前提条件が必要になるのですが、それは連合によって違います。トナメ連合の戦術をそのまま真似しようとしても無理です。参戦率、デッキ諸々の条件が違い過ぎます。でも最初から運用レベルに合わせて戦術を考えるのは間違い。最初は実現可能かどうかは無視して理想条件で組み立てておき、そこから実運用可能なレベルまで落とし込んでいく方が戦術としての完成度が高くなります。なお記事の構成上戦略と戦術が一部混在しますがご了承ください。

ちなみに、下記の内容の中で一番重要なのはローテに関する部分です。

前提になる基本戦略

山岳・河岸攻め。平野防衛。

理想状態ならこの選択が最も理に適っていると思います。そして山岳最優先に据える連合が多いことが予想されるので格上を想定した場合に最も勝率が高いと思われる戦略が河岸最優先です。というか同じ戦略では勝てないので違いを作るという点でも河岸。戦略・戦術の詳細に関しては難易度が異常に高いので割愛。

山岳最優先。河岸第二優先。山岳は必ず死守。河岸は逃げ切れればそのまま固め。相手が食らいつけば平野との二択を押し付け。カミハヤがとっていたと思われる戦略そのものですがこれが最も手堅い戦略だと思います。

防衛奥義

序盤は封爆、後半は魑魅or鬼謀or封爆。

封爆と鬼謀の効果比較は計算式がはっきりしないと算出できませんが。封爆は30%カット。鬼謀は攻ステ半減。恐らく鬼謀の方がカット量は多くなる気がしますが、これは単純に時間当たりの効果値を比較した場合の話です。電光連打と30s間隔で並べてみましょう。

奥義 0.3 1.0 1.3 2.0 2.3 3.0 3.3 4.0 4.3 5.0 5.3 6.0
封爆 待機 ☆待機 ☆待機 発動 発動 発動 発動 発動 発動 発動 発動 発動
電光 待機 発動 発動 発動 待機 発動 発動 発動 待機 発動 発動 発動
鬼謀 待機 ☆待機 ☆待機 ☆待機 発動 発動 発動 発動 発動 発動 ☆待機 ☆待機

☆を付けているのが電光をそのまま受けてしまう時間帯です。鬼謀の方が被ダメが大きいのが一目瞭然だと思います。鬼謀は効果が高いのですが2分奥義の刻みには弱いです。封爆は発動が早いのは勿論ですがその効果時間の長さが利点。個人的にはカット率と言うよりも時間効果を見て四面と雲に近い感覚で使い分けをしています。

ちなみに意外(?)と知らない人がいるように思えますが、巌流は奥義効果無視なので封爆・鬼謀では止まりません。武王決勝でエルドラが平野ラストに魑魅を入れていましたがあれは巌流以外の火力を削る意図だと思います。

平野防衛の動き

相手が攻めてくるなら計略で敵中潰しに専念。相手も防衛して来るなら点差調整。

前衛デッキ

山岳・河岸ハイブリッドをベースにしてローテに合わせてどちらかに寄せる。本隊長に関しては最大火力を重視して巌流の威力を引き上げ。ローテ次第では総火力にも比重を寄せる。流星を除き平野適正にデッキを寄せるメリットはありません。

後衛デッキ

基本的には山岳ベースで作り込みをすることで全戦陣に対応可能。河岸専属の後衛であれば下げスキルの継承を跳梁→威喝に変更。山岳全戦陣対応の根拠は仁王と内助。これらは遊撃ルールにおいて攻戦モードの味方に優先的にあたるという特性があります。後述するローテも絡んでくるのですがこの点は特に重要です。

ローテ

ローテに関しては未実証なので遊撃の感覚を元に整理します。

  • 前後基本配置
    • 平野:前1
    • 山岳:前2~3 後8~7
    • 河岸:前3~5 後6~4

平野に関しては前述済。山岳は前衛を少数において内助連打で効果を集める。ローテ入替直前には全上げも織り交ぜつつ下準備。河岸は全上げ中心に攻めるので山岳よりも前多め。上げ下げ含めて状況に合わせるのではなく、闇鶴タイムスケジュール同様、事前にスケジュール立て。

例えば合戦を6等分して考えます。

  • 0-5:AB:CDEFGHIJ
  • 5-10:CD:EFGHIJAB
  • 10-15:EF:GHIJABCD
  • 15-20:GH:IJABCDEF
  • 20-25:IJ:ABCDEFGH
  • 25-30:??

これは1陣のみで回す場合。5分単位で回すことで25分までに前衛が1順します。ここに他陣地も加えていけば更に火力の上積みが可能です。遊撃の指揮で前後を何度も入れ替えるような指揮を執る人もいますが、個人的には入れ替え(指揮の都合上入れ替えと指示することはありますが)というよりもずらしていくという感覚の方が指揮も動きもシンプルで連合員が対応しやすいと思います。

次に班分けの考え方について、基本的には班毎に明確に役割を分けて分割します。戦略をもとに役割を明確にすることで配属人数と滞在時間が決まってくるはずです。山岳特化班は長めにと言った感じに。これは遊撃の班分けでも同じことが言えます。例えば私は4班分けを行いますが、戦力等分ではなく前後スペックが近い人を集めて各班の役割を明確に分けるようにしています。これは前述に関連して動きそのものをシンプルする意図があります。班を完全等分すると臨機応変に対応できそうな気がしますが、等分が最も前後調整が難しいと感じます。

ここまではベースの考え方。ここからカミハヤの山岳を例に考えてみます。

山岳でどれだけ稼げば安全圏まで逃げ切れるかを試算。例えば1,000兆を見積もっていたと仮定します。

  • 山岳Aランク3名:150*3=450:背水A班
  • 山岳Bランク3名:100*3=300:背水B班
  • 山岳Cランク3名:80*3=240:電光精神班
  • 山岳Dランク3名:50*3=150:電光班

計12名で合計1,140兆。相手の抵抗も考慮して少し多めに準備。3×4のローテ回し。

電光2→電光4→電光6→月8→精神10→月12→背水14→背水16→背水18→背水20→神懸り
※時間誤差あり

  • 0-4:電光班
  • 4-6:精神班
  • 6-8:精神班・背水A班
  • 8-10:精神班
  • 10-12:背水A班・背水B班
  • 12-18:背水A班
  • 18-:背水B班

履歴の殆どは強打だったので小隊長付きスキル連打で息が続くのが4分としてローテを組み立て。後ろはタイムスケジュールを組んで上げ続け。月をよく見てみるとこの時間帯だけ前衛が増えていますが、ここで精神や背水に向けて天破消化していました。このローテだと背水B班の時間が少し長いのでもしかすると4分で打ち切れない分を再配分していた可能性があります。

イメージが湧きやすいように前衛部分の山岳だけで書いていますが、河岸もしっかりと打点を取っているのでハイブリッドの比重によって時間比率にもっと差を付けている可能性が高いです。いずれにせよ前後・2陣ローテを組み立てるのはシミュレートパターンが多いのでそれなりの時間が必要です。

そしてこの記事を書いている途中にご本人よりローテ人数を知らされてしまったのですが、実際は前衛14、後衛16での山岳ローテを組んでいたみたいです。徹底度合いが凄すぎてまさに神力怒涛ですね。

尚、例ではローテ検討の基準点を点数に置いていますが最初に決める基準点は何でも良いです。とある人の言葉を少し引用しますが「山岳小隊長攻撃&単応援のみで何分回せるかというポイント」視点は異なりますがこちらも何かの基準を置いて検討しているという事がわかると思います。

山岳:電光

初期コンボ設定があるので早仕掛けが有効。開幕トップギアはこれに起因しています。それに関連して戦略考察記事でも書きましたが鋭刃・鋭鋒が重要補助として評価を上げています。さらに富岳効果と仁王、内助の前衛優先の相乗効果。これらを考慮すると察しがつきますが実は山岳でコンボを意図的に積む意味は殆どありません。そんな悠長なことをしている暇があったらローテ回して打点を取った方が有利です。

山岳:背水

遊撃ルールによる的の分散化。単発特攻によって単スキルメイン。この2点によってHP1での殴り合いが強力。トーナメント戦を見るまでは完全に発想の外にありましたが、見た瞬間に何で気づかなかったんだろうというくらいとても単純かつ強力な選択肢。これに気づけば精神はおまけです。

河岸:風雷

突き放し性能は全知以上。補助さえしっかり組めば暴欲連打と大差ないくらい強力。かつ河岸での攻撃は無謀なので実質ノーリスク。

河岸:全知

追いつき性能は風雷以上。でもそれだけです。抜いた後は知防も大きく下げるので相手風雷だとカウンターの方が大きくなる危険もあります。反魂で差を付けるのであれば抜かないように点差を調整しつつ使う。或いは抜いた後はすぐ他に移動するなどの工夫が必要です。

山岳の動き

電光背水で開幕からトップギアで先攻。ローテガンガン回して打点を積み上げて確実にとる。

河岸の動き

風雷主体。前述の通り暴欲連打と大差ないくらいシンプルかつ強力です。基本的には自軍有利な状況で打点を積み上げ。決勝でも見かけた風雷待機中の平野移動は全知の箇所でも書いていますが相手の計略火力削り。仮にここで相手が何らかの方法で平野稼ぎに来ても計略主体であれば敵中はほぼ無力化。というかお互いに防衛奥義を並べている可能性が非常に高いので大きな打点を受ける可能性は低いです。相手が全知を入れてくればターン制で殴り合い。風雷で来るならノーガードで殴り合い。点差が開き過ぎたら全知で調整。

巌流・反魂による二択

ラスト二択は一見状況互角に思えますが1陣を取った側が圧倒的に有利です。0陣側は2陣への配分を考える必要がありますが、1陣確保側はどちらか1陣に注力すればいいです。この盤面は巌流ストック互角と仮定すると2陣の点差をほぼ近い点差にしておいて相手の巌流配分を等分させるのがもっとも手堅い。またローテで前衛滞在人数を多く割いて巌流ストック量を有利にできれば揺さぶりをかけることが可能。例えば平野と河岸でそれぞれ巌流を小出しにして相手がつられてどちらかに巌流を流し始めたらもう片方へ流す。更に平野神懸りや河岸暴欲の中に紛れ込ませれば巌流以外の火力も残っていると相手に思わせることも可能。

あとがき

トーナメント進出連合の戦略はいずれも複雑に見えますがその本質はシンプルそのものです。私の考察が正しいかどうかは置いておいて、例えば軍師が見様見真似の戦略・戦術でもそれを連合員に説明をする際に自分なりに咀嚼することは大きな意味があります。理解がベストなのは言うまでもありませんが基準点を作ることでそれが正しい間違いに関わらず次の考察に繋がります。