前衛攻計ハイブリッドデッキ構築の考え方

まえがき

ハイブリッドデッキに限った話ではないですが、デッキ構築と戦略は相関関係にあります。

手持ちのカードで最善のデッキを作っているけど戦績が伸びないと感じている(思い込んでいる)人はこの点が乖離している可能性が高いです。ルールを理解していないのは本人の問題ですが、戦略に関しては別のところに問題があります。

連合軍師がイベ前に戦略を考えて共有、それに合わせて各自がデッキ準備、連合全体で調整。が理想なのですが、残念ながら事前に戦略を立てて共有する軍師はあまり見かけませんし、役割分担を明確にしている連合も上位以外は少ない気がします。

そうなると個人単位でルールに合わせて事前準備せざるを得ません。この場合、定石に合わせてデッキ準備。イベ進行中に調整していくことになります。

以降の内容は個人単位で準備する前提です。

ルール

大合戦では攻計ハイブリッドルールが目立ちました。

  • 武芸陣+雄計陣+朝虹万始
  • 武芸陣+雄計陣+攻計連鎖

計略強化傾向ですが現時点では未だ攻撃優勢です。そのため「武芸陣+雄計陣」であれば攻撃推しの方が強いのですが、上記2ルール(朝虹と連鎖)に限ればハイブリッド構成も有効。ハイブリッドを助けるのは朝虹ルールの仕様変更(連舞初期値)と全知の存在。

まずは朝虹。コンボの上積み不要で何時でも火力を出せる。強計略は回数依存(退却・計略)なので火力が期待できるのは中盤以降。新シリーズで敵中系計略が追加。敵中の中でも最強クラスの全霊系ですがコスト22の秘技なので極意には劣りそう。そもそも計略ルールでHP1の条件を満たすのは困難。恐らく今後同系統のスキルが追加されていくとは思いますが、現時点では陣略の河岸以外の用途は限られそうです。但し、序盤から計略火力が使えると戦略幅が広がっていくのでこの点は今後のスキル追加で見直しが必要です。

次に連鎖。攻撃コンボの0.5倍が連舞に加算。連舞の1倍2倍が攻撃コンボに加算。コンボ速度だけに関して言えば星で攻撃コンボを積むのが最速です。1アクションでのコンボ・連舞加算値を比較してみましょう。

  • 天計+秘計で計略連打 → 加算値4 → 攻撃4 攻撃8・連舞4
  • 星+独眼竜+冥護+機先で攻撃連打 → 加算値6 → 攻撃6・連舞3

数値だけで見れば天計優勢ですが、補助発動率を考慮すると星側が優勢。デッキに組み込みやすい補助のみを例に挙げていますが、扶翼・御魂・灯光・振鼓も加わればもう少し差が開きます。連鎖では計略を積んだ後に中国で攻撃を積み上げる戦術も有効ですが、攻撃vs計略の対面では攻撃側がマウント有利なので思った以上に差が付いてしまう可能性があります。手堅く行くなら無理に中国を狙うよりも先に回生・星でHPを確保してから天計、或いは天計も計略のみではなく攻撃班と計略班を分けて中国圏内を維持しつつ連舞を積むといった工夫が必要。

[連鎖の仕様変更に伴い一部訂正と補足追記]
攻撃への加算値が変更(1倍→2倍)されたことで天計・秘計の評価が上昇。但し、発動率の低さとマウント劣勢課題は変わらず。きちんと計算すればもう少し具体的な優劣が見えてくると思いますが、記事の目的と逸れるので割愛。

戦略

注意が必要なのは奥義構成の攻計比率がそのまま戦略上の比率にはならないという事です。例えばこんな奥義構成。

ルール:武芸陣+雄計陣+攻計連鎖
回生2→星4.3→天計7.45→四面13.45→全知17.45→暴欲19.45→神懸り25.45→鬼謀30.45

全知と暴欲で計略。神懸りで攻撃。奥義有効時間だけで言えば攻計どちらも同じですね。人によっては攻計半々で組みかねない構成です。ではここに戦略の意図を足してみましょう。

回生星天計:攻撃メインでマウント圧倒なら連舞積み
四面:コンボ差維持、10兆離されたら寝る
全知:全知残り60sまでに1兆下付け、残り30sで捲り
暴欲:計略残り解放
神懸り:攻撃全力
鬼謀:抑え

最終神懸りまでにコンボで突き放し。四面は相手のコンボ追い上げ防止。四面は後出しに拘らず投入。相手が堅忍で突き放してくれば途中で寝て攻撃コンボを積ませない。計略は後追い用で突き放し火力は攻撃。という戦略を立てたとします。この場合に欲しいのは最低でも10兆程度を詰められる計略火力です。それ以上はあっても良いですがあくまでもメインは神懸りなので攻撃火力を落とし過ぎない。全知で抜いた後の暴欲で相手が寝ることも想定すると全知後追い+暴欲をフルタイムで叩ける弾数が無くても良い。暴欲は全知で追い付けない場合の予備、余りの消化、相手の下げ誘発。...etc

ここまでの共有があると計略比率を削る余地があるのが解ると思います。ハイブリッド戦略そのものの話は長くなるので割愛。ここでは戦略の共有が必要と言う点が解ればいいです。

デッキ構築

前置きが長いですがここからがデッキの話。

当たり前ですが、ハイブリッドデッキにして総火力が落ちるようであればどちらかに寄せた方が良いです。そうでなければハイブリッドのメリットがありません。デッキ系統は攻撃メイン・計略サブor計略メイン・攻撃サブの2系統。サブ系統の比率を上げるにつれてメイン系統の火力は下がります(正確には精度or火力のどちらか)。そのバランスをどうとるかが頭を悩ませている部分だと思います。

まず攻撃補助と計略補助の数(一部抜粋)を比較してみましょう。例として攻撃は退却デッキで見てみます。

  • 火力補助
    • 攻撃:一世、一念、誘爆、蛮勇、勇烈、精練、古今、風林、天下、西国、鬼神、闘志、臥薪、不撓、快勝、常勝、鋭鋒
    • 計略:神機、蓮、両兵衛、寵愛、慧眼、智謀、策士、劫火、悵恨、悵恨
  • その他補助
    • 攻撃:冥応、独眼竜、冥護、機先、天眼
    • 計略:秘計

これだけでも攻撃側の方が数が多いのが変わると思います。かつカード編成枚数も武将の方が多い。また攻撃補助は武将カード、計略補助は知将カードはそれぞれ有しているので補助をなるべく多く積もうとすると自然と武将側は攻撃優先、知将側は計略優先になると思います。ここまでで何となく察していると思いますが、ハイブリッドデッキのベースを作る手順は以下です。

  • 武将側単独で攻撃デッキを作る
  • 知将側単独で計略デッキを作る

単純ですがこれがハイブリッドのベース。デッキ構成比率は「攻:計=6:4」。この時点である程度の補助は削る必要があります。実際に組んでみると解りますが、計略補助は知将だけでも組めますが攻撃補助は武将だけでは枠が足りません。なので優先度の高い補助から順次デッキインし溢れた補助は諦めます。

ここからが調整作業。この時点で普段のデッキ以上の総火力を確保できているなら特別手を入れる必要はありません。火力が落ちている場合はサブの補助を削ってメインの補助、或いは知勇を積んでいきます。補助優先度は通常のデッキと変わらないので割愛。

サブ補助の削り方。優先度低い補助を0個まで減らす、或いは全体の発動率を抑える。精度を取るか火力を取るかですね。正直好みの問題になってきますが個人的には、計略は補助種類が少なく暴欲が使われる可能性が高いので全体の発動率を抑え。攻撃に関しては補助種類が多いので種類を絞る方向性が良いと思っています。

以下、戦略やルールに応じて優先度が下がる補助。

  • 朝虹の場合:攻撃・計略コンプラ補助
  • 計略メインの場合:回数依存の補助(精練)、攻撃コンプラ補助
  • 攻撃メインの場合:回数依存の補助(劫火)、計略コンプラ補助
  • 攻撃火力を前半に使う場合:退却依存の補助、回数依存の補助
  • 攻撃火力を後半に使う場合:鋭刃・鋭鋒

補助の優先度と本隊長の優先度は連動するので、本隊長も戦略に応じて変動させます。

相手の戦略は攻撃中心を想定した方がいいです。計略中心の場合、影発動率調整などの調整可能な要素が増えますが相手が攻撃中心の場合の対処が難しくなります。

少し脱線しますが、知勇に関しては攻・知攻が両方上がるのでなるべく積みたくなりますが、そもそも知勇は火力補助ではありません。あくまでも特定ステへの到達速度を早めるもので後衛の応援ありきです。寧ろステ維持の面では仕様変更された不昧・金剛などの応援効果カット補助の方が1枠辺りの効果が高いと思います。

あとがき

この記事では暫定のハイブリッドデッキを作って調整していく流れにしていますが、どちらかに寄せたデッキをベースにしてサブを加えていくという順序でも作れます。ハイブリッドを先に作る意図はその方が優先度を明確にし易いからです。ハイブリッドの調整は一回で完結するものではありません。合戦結果をもとに調整していくことで戦略に適合するデッキが作られていきます。この点も通常デッキと同じです。

また、戦略やルールがハイブリッドだからといって必ずしもデッキがハイブリッドである必要はありません。あくまでもメインに上乗せする感覚で戦略との大きな乖離が無ければ十分だと思います。