賢王戦決勝考察

少し遅くなりましたが考察記事。

まずはASHの皆様、賢王制覇おめでとうございます。

準々決勝、準決勝、決勝と一貫した戦略で勝利。シンプルな戦略でしたが、トーナメント級の合戦でシンプルな戦略を推し通す事ほど難しいものはありません。特に決勝はエルドラの熾烈な妨害を受けながらあれだけの合戦ポイントを獲得していることからも完成度の高さを伺えます。

いつものことですが個人的な考察なので真偽は不明。尚、細かな数値は公式が上げている動画や戦歴から拾えるので割愛します。興味のある方はそちらを参照ください。蛞蝓選択理由も省きますが、主要因としては神降ろしの登場によって火力と精度のバランスが最も高い点が上げられると思います。

決勝考察

初めに奥義対面を見てみます。表記時間は目安なので誤差があります。

  • アッシュ;天計3→回生5→中国7→星10→沖天13→月15→全知19→風霊23→暴欲24(消魔)→神降ろし
  • エルドラ:雲5→天計8→星11→風霊15→鬼謀19.5(消魔)→暴欲21.5→神降ろし27.5→鏡

アッシュは自軍の利を通す戦略。エルドラは計略力劣勢を承知した上で相手の利を削る戦略に見えます。開幕の雲は決勝用に取っていた手でしょうか。狙いは初手天計読みでシンプルに連舞潰しとコンボ先行で先行仕掛け抑制。雲を入れることで相手の行動を計略に絞り込みそこを宵闇で狙い撃ち、初撃無しなのでアッシュも思うように連舞を伸ばせません。仕組みは簡単ですが連合全体で意識統一ができていないと真似できるものではないです。今回は初撃がないので進出連合はいずれも「以心伝心」を積んで宵闇対策を行っていました。出番が少ないので見落としがちですが、以心の対象は退却者のみなので遊撃では重要な回復スキルです。アッシュもしっかりと宵闇対策をとっていましたがエルドラのマウントは完璧に近かったです。アッシュの準決勝と決勝の最終連舞数を比較すると1500弱の連舞を削られていました。

二手目のアッシュ側の回生は連舞積みを通す狙い。星や沖天で雲終わりの発動を狙う手もありますが、応援速度を緩めないためにはその前に中国を入れたい。となればあの時点の返しは回生で連舞。通常であれば鏡で雲ミラーも選択肢にありますが、今回のルールでは利点が殆どありません。寧ろエルドラのペースにより嵌ってしまうので悪手。エルドラが応援コンボを先行する事でアッシュはどこかで応援に注力する必要があります。エルドラにすればそこに天計をあてることで妨害なく連舞を積めます。単純に速度勝負をしてもエルドラ側が大きく後れを取ることはないと思われますが、彼我の計略力を比較して相手の利を削る方がより差が縮まるという判断だと思います。

中盤に差し掛かる場面でエルドラが早々に風霊を投入、アッシュは月で抑え。アッシュ側は序中盤の絆奥義は月で対処と割り切り、相手の動き関係なしでコンボ奥義を繋いで兎に角コンボといった印象。絆奥義未所持なので推測ですが風霊はあくまでも反魂仕込み。そういえば準決勝でカミハヤが水霊を使っていましたがあれは恐らく巌流仕込み。火霊か精神で仁王・供饌連携の極突で仕込んだ方が精度が高い気がしますが、敢えて水霊を選んだのはそれでは火力不足を補えない判断、或いは決勝への布石でしょうか。蛞蝓相手なので工夫無しで敵中を決めることは困難ですが、毒酒連携をすれば全くの不可能ではないですね。

次のポイントは全知vs鬼謀の対面。ここからの動きが私の想定と違っていました。具体的には鬼謀の消し方と風霊への暴欲当て。初手の雲からエルドラは徹底して相手の利を潰す戦略だと推測。自軍は先行で風霊を入れて反魂仕込み、相手の風霊は火で打ち消すと読んでいました。鬼謀は全知読みで他の奥義が来ても消魔で終了時間同期が可能な指し手。全知は時間・ポイントの調整。メインのダメージソースは神降ろしなのでアッシュの次手は風霊が濃厚。鬼謀の方が時間が長く、更に後出ししていたので次手に風霊が来た場合は消魔を使わないと風霊待機時間と鬼謀の残り時間が被ってしまいます。或いはアッシュ側が全知を途中で消した場合、エルドラは次手奥義が絆かどうかを確認して絆なら鬼謀を消して火絆。風霊60sの有効時間を与えてしまうのでその場合は月で抑えた方が効果的?ここら辺は絆奥義の情報が足りていないので最適手が良く解っていません。仮に絆以外がくるとして暴欲か神降ろしの二択、30s待機して暴欲なら鬼謀でそのまま受ければいいし神降ろしなら消して後追い神降ろし。いずれにしてもすぐに消して対応できるように瞬時を開けておくと予想したのですが、構わず瞬時が投入されていました。結果的に消魔は使いましたが全知終わりから30s遅れ。遅れたもののここで後追い火絆を投入すれば風霊の有効時間を90s削れます。でもエルドラが選択したのは暴欲。神降ろしのぶつけ合いは必須として、唯一ここがエルドラが自軍の利を推し通そうとした場面に思えます。以降は殴り合いでアッシュが圧倒して決着。

暴欲が悪手と言うわけではなくで単純にエルドラの見積もりをアッシュが上回った結果だと思います。

あとがき

神降ろしが圧倒的な強さを見せていました。いままでの計略奥義とは比べ物にならないくらいのハイスペック奥義ですが、まさか絆奥義同等以上の火力を叩けるとは思っていませんでした。賢王戦の影響で計略人気が再燃しそうですね。