天一・覇 考察

まえがき

パンティ百貨店の皆さん。覇軍おめでとうございます。水霊絶天次第なのは否定できませんが、地道な積み重ねに裏付けされた高い完成度は流石でした。

公式がyoutubeに動画をupしていたので全戦観戦しましたが、水霊攻防の完成度が全て。個人的には logic vs 絶望 が最も見応えのある試合でした。それ以外は水霊が終わった時点で殆ど勝敗が決していました。決勝もパンティ火霊終わりの時点で完全に詰み。絆応援さえなければ延長まで可能性を残せましたが、それのせいで強制的に幕引き。仕様と言えばそれまでですが、格上を倒すための最重要戦術ともいえる全退却を強制的に解除してしまうのは残念な仕様だと思います。

水霊の差を火霊や猿で埋める戦略もありますが、はっきりいって大局には殆ど影響しません。その点も踏まえて考察をしていきます。

この手の記事で毎度書いてますが、あくまでも私個人の見解です。

水霊と猿の決定的な差

まずこの点の理解が必要です。ここは連合によって評価が分かれると思いますが、被退却倍化で更に強化されている猿よりも水霊絶天が有利な点。

前衛全員の巌流を仕込める

連合内の前衛陣のレベルが拮抗している程に水霊が有利になります。理由は単純。猿は抜いた時点で水霊以上の火力を出せません。もう少し具体的に考えてみましょう。水霊は仕掛けを継続している限り、5人全員が最大威力を出せる可能性が続きます。猿は1人の火力が抜けていた場合、その1人の最大威力は相手を超えるかも知れませんが、抜いた時点で他の4人の最大威力が下がります。例えばこんなケースを考えてみましょう。

自軍が水霊で5人全員が100兆

自軍:500
相手:0

相手が猿で追い上げ、5人(ABCDE)の獲得ポイント
A:100+150
B:70
C:70
D:70
E:70
計=530

自軍:500
相手:530

全員が巌流2発

自軍:1500(=500+(100×5)×2)
相手:1390(=530+(150+70×4)×2)

少し極端な例ですが、充分に起こりえる話だと思います。

水霊先行が強い理由

最適戦略の記事では軽くしか触れませんでしたが、トーナメントも終わったので重要な点を書きます。水霊先行で大量リードを奪う事に成功した場合、その時点でほぼ詰みです。

狸は確かに強力ですが最大火力は水霊と猿に劣ります。つまり水霊を超えるには水霊か猿しかありません。その為、お互いに絆を1種使って水霊で大量リードを獲得した場合、ポイント先行側は相手の残り2発に風を合わせるだけで詰みです。相手が未使用の場合であれば退却数の比較的少ない一つ目を月で対処して残り2発は風合わせ、前者に比べると後攻も可能性を残しますがそれでも先行有利です。この点、logicは前5人ルールでしかできない最適解で追い上げを決めていました。後述します。

残り2発の風合わせに対して仮に火霊を使われたところで水霊分は稼げません、水霊特化していれば尚更。狼は火力を出す奥義ではないです。狸もお互いに一回ずつ使う事になるので優劣は生まれません。風霊も火力不足。水霊、猿は属性で打ち消して終わり。猿は後半に決まれば水霊を凌駕する火力を出せますが、僅差や絆未使用の場合を除いては属性の読み合いにすら立てません。

また水霊で最大威力を取ろうとローテを回すほど程に毒酒・焼尽を消化するので猿での試行回数が減っていきます。かといって猿に注力してしまうと前述の問題が出てくるので、やはり水霊に注力する方が良いと考えられます。

水霊絶天は時間同期とローテが重要。毒酒は最大3発なのでローテ必須。具体的な流れは「上げ・下げ→神君or闇鶴→毒酒(or焼尽)→絶天」と至ってシンプル。ですが秒単位にも満たない連携が必要なので何度も何度も練習を重ねる必要があります。特にメンバーの環境違いによるタイムラグは致命傷になるので、高い精度で決めるには相当の苦労が必要です。運要素があるのは間違いありませんが、地道な練習の成果で精度を上げることは可能です。

logic vs 絶望

今の環境では水霊で撃ち合うと力比べ、それを避ける場合は水霊を風で打ち消す行為が必須になりますが、唯一このカードだけがそれを行っていました。logicの水霊に対して絶望は風霊で打ち消し、logicは絆効果を消されてしまいますが構わず殴り合い、その後奥義差し合いで時間差作って今度は絶望が水霊投入、それに対してlogicは狸で打ち消し、絶望は退却して突き放しを防止。お互いに水霊で全力を使えていなかったので最後の絆勝負。結果は風霊vs猿で決着。

logicのラスト風霊は猿潰しですが、火霊が来ても狸よりも可能性を残す選択です。風霊を計略奥義と捉えている人が多いですが、基本効果は攻撃にもかかるので計略以外でもそれなりに威力を出せます。また属性負けしても基本効果は残るので、基本効果のみで獣と霊を比較した場合、属性負けしても火力出せるのは霊系の絆奥義になります。絶望の水霊に対して中盤ですがlogicは狸を投入、絶望が属性負けと絆応援まで考えてこの時間に水霊を入れているとするとゾッとしますが、logic側も常にリスクを最小限に抑える手を選択。先程も書いていますがここの水霊潰しで風霊使用して絶望がぴったり下付で寝てしまった場合、ラスト読み合いが五分に戻ります。風霊を残す事でじゃんけん負けしても活路が残ります。

風霊に油断して殴り合いしてくれればここで詰める可能性もありますが、リスクを抑える視点であればここは狸一択。

ラストの絆じゃんけんまでお互いに勝ち手を残しておりとても見応えのある試合でした。

logic vs パンティ

両者共に水霊攻防の完成度が高かったです。パンティの先行水霊に対して後追いのlogic、パンティは先行の利点を活かして月で迎え撃ちます。月の効果であるフルヒット固定によって石・鉄砲による防御力が上昇、更に回転率が高く下げ幅の大きな草木も連発出来る為、水霊妨害性能は極めて高いと言えます。そんな中でしっかりと決めていったlogicは本当に凄い。後追いのデメリットは月妨害、それに対して先程も書いた唯一の最適解は前5人ルールでしか使えない必殺始動の連携です。必殺はそれだけで宵闇5発+闇舞。この一手で相手前衛の妨害を除外してかつフルヒット出来る状態を作りだせます。履歴を見てないので未確認ですが、logicが後追いで水霊を使ったのはこの点を活かすためじゃないかと推測しています。ここで点差が開いてしまいパンティ優勢のまま進行。logicは中盤に先出しの猿、ここで水霊劣勢分の最大威力が取れればラストまでチャンスはありましたが僅差のまま、下付ラスト火霊を狙っていた可能性もありますが、猿終わりに復活した火霊でまた点差を付けられます。パンティは水霊だけではなく火霊でもしっかりと積み上げをする手堅い戦略。戦力不利のlogicは水霊と猿で大きな一撃を入れる必要がありましたが、どちらもパンティの防御の前に最大を取り切れませんでした。

ラストはパンティは狼確定。logicが水勢を持っていたとしても巌流差分が埋まりません。となると火霊がほぼ確定ですが、わざわざ打ち消すために猿を置いて狸が来ると形勢逆転。敢えて不利になる可能性をとる必要は無いので狼一択です。狼なら早々に巌流解放して防御に専念できます。logicは火霊。猿で下付して僅差のままであれば火霊を使い切ったパンティは狸と猿の二択でしたが、火霊で突き放しに成功しているのでその道は消えます。残されたlogicの勝ち筋は延長巌流シーソーで時間切れ、でしたが絆応援によって無常にも幕引き。勿論、水霊最大次第ではlogicの可能性もありましたが、水霊中に判断するのは難しい、それに月抑えによって総火力は取れても最大を抑えられている可能性を考えると水霊の時点でパンティが優勢だと言えます。結果はパンティがそのまま逃げ切り見事覇軍に輝きました。

水霊勝負は仕組みは簡単ですが、両者高い完成度で素晴らしい攻防でした。logicが天一終わりにデッキ公開しており、全員は見てないのですが鉄砲は殆ど千射。投擲・投石はAP消費が無いですが1-5hit。月なら石が最強ですが、それ以外だとランダム性が高く精度が落ちます。千射はAP消費25とやや高めですが4-5hitなので月が無くても高い精度で妨害可能です。AP消費問題はローテで対応可能。月だけで火霊・猿・水霊を複数回抑えることは出来ないので、全体のリスクを削っていくなら石よりも千射の方が有用ですね。石に比べてもコストが低く揃えられるので、この点は多くの連合が真似できるんじゃないかと思います。

あとがき

履歴をちゃんと見てないので殆どが推測です。いつまで見れるか分かりませんが、今ならトーナメント結果ページから履歴を見れるので、興味のある方は水霊攻防だけでも見てみて損はないと思います。あと後日の生放送で両軍の解説(?)があるみたいなので、意図はそこで確認出来ると思います。